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山笑ふ






 五月になりました。
 今日、なにげなく山を眺めていたら、そう、「山笑ふ」という言葉を思い出しました。


  山笑ふ


 樹々に新芽が出て、薄緑になってくる。すると、山がふくらんでいるように見える。芽吹く色もいろいろらしく、まだらになってくる。その、ぼこぼこ、ぽこぽことした雰囲気が、ほのぼのと暖かい。

 自然から離れた現代の都会人からは<山笑ふ>という発想は浮かんで来ませんね。自然と寄り添いながら暮らして来た私たちの祖先だからこそ、<笑う>という擬人化を受け入れたのでしょうか。
 山から緑が、ふっふっふっと噴き出してくるような、そんな立体感が<笑う>と言わせたんでしょうね。

 もっとも、歳時記を見ると、この言葉はもともとは中国に出典があるということです。昔の中国の山を見たことがないからわかりませんが、日本の里山にぴったりの言葉だと思います。

  故郷やどちらを見ても山笑う  子規

  うすうすと色を重ねて山笑ふ  稲畑汀子

  山笑ふ村のどこかで子が生れ  尾形不二子

  山笑ふまだからつぽのランドセル  目黒孝子

  寝過して着きし終点山笑う   泉田秋硯

 今日の私の気分は、秋硯の句に親近感を覚えます。
 春のうららかな日、列車に乗っていると暖かくていい気持ち。ついうとうとしたら、乗り過ごして終点。しかたなく降りた田舎の駅。目の前に、ふっふっと笑っている新緑の山があった。
 そんな句ですね。

 連休後半も、みなさま、楽しくお過ごしください。





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