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中央公会堂に来たクライスラー ~うえまちコンサート開催~






  3連休の中日、みなさんはいかが過ごされましたか。よい休日だったでしょうか?
 大阪歴史博物館では、<うえまちコンサート>が開催されました。


   うえまちコンサート



 NPO法人まち・すまいづくり、日本テレマン協会、そして出演者・関係者のみなさん、ありがとうございました。

 今回は、昭和初期の<大大阪の時代>をテーマにしたコンサートで、当時はやった音楽が演奏されました。

 日本からは山田耕筰が、そして西洋からはエルガー(愛の挨拶)や、この人!


   クライスラー 『名曲物語』(中央公論社、1933年)より


 フリッツ・クライスラー(1875~1962)。ウィーン出身の音楽家。少年時代から神童と呼ばれ、晩年は米国で活躍しました。

 今日演奏された曲は、「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」の3曲。とても有名なので、どなたも聴いたことがあるはず。軽快な楽曲で、1920~30年代のアメリカの気分を表しているようです。じっくり聴くというより、食事などしながらバックに流す音楽というイメージですね。

 そのクライスラーが、実は当時、大阪に来ているのです!

 ピアノ同好会(という会があった)などの主催で、大阪朝日新聞が後援につき、大阪市中央公会堂で演奏会が開かれました。
 大正12年(1923)5月10日、11日のことで、

 「提琴界の覇者クライスラー氏大演奏会」

 と銘打っています。「提琴(ていきん)」とは、ヴァイオリンのこと。クライスラーは、作曲家でもありますが、むしろ天才ヴァイオリニストとして名を馳せていました。

 演奏曲は、バッハ「ヴァイオリンソナタ」、ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、ブラームス「ヴァイオリンソナタ第1番」、そして自ら作曲した「道化役者のセレナード」などです。

 当時の著名ヴァイオリニストといえば、クライスラーのほか、エルマン、ハイフェッツ、ジンバリストなどがいますが、ジンバリストもこの前年に中央公会堂に招かれています。

 これらの事実は、塩津洋子氏の「『ピアノ同好会』の活動」(「音楽研究」2010年)という論文で知りました。
 
 その論文によると、クライスラーらの演奏会は、入場料も最低額2~3円、最高額8~10円だったそうです。現在への換算はむずかしいのですが、最低額1万円、最高額5万円くらいのイメージでしょうか。
 当時の洋楽のハイソサエティな側面がうかがえます。

 塩津氏の論文を読むと、大阪の音楽レベルもかなり高度だったと推測され、ホワイトカラー層、インテリ層の台頭がバックボーンとしてあるのでしょう。

 今回、コンサートのトークで少し話すために調べたのですが、ふだん自分としては馴染みの薄い音楽のことをかじって、なかなかおもしろかったです。







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