スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「白夜行」と歴博の秘かな関係






 遅ればせながら、映画「白夜行」を観た。


 白夜行チラシ


 ある町で起こった質屋・桐原の殺害事件を追う刑事(船越英一郎)。容疑者にあがった西本(山下容莉枝)は、真相が明らかになる前に事故死する。女の一人娘・雪穂(堀北真希)は成長して唐沢家へ養女に入り、美貌を備えた女性となる。しかし、彼女の周辺では謎の事件が続発し…
 ミステリーなので、詳しいストーリーは控えるが、1980年から時間が経るにつれ、過去の事実が明るみに出され、戦慄する。

 原作は、東野圭吾のミステリー。1999年に発表された。
 私にとって、この小説はたいへん思い出深い。
 


 白夜行表紙


 「白夜行」を読んだのは、2000年の初めだった。その頃は、この博物館を作る仕事に追われていた。オープン1年半前である。
 作品の舞台は、1973年の東大阪・布施周辺である。殺された男の質屋は布施にあり、その店員の男は寺田町に住んでいる。容疑者の女は今里のうどん屋で働いている。事件を追う刑事は八尾に自宅がある。具体的な地名とともに、事件の起こったありさまが彷彿としてくる。500ページにわたる長編は、意外な展開を呈し、衝撃的だった。

 そのとき私は、新しい博物館の近現代フロア(7階)の原寸大復元を作り始めていた。まだ工場での製作は始まっておらず、シーンの設定を行っていた。「白夜行」にはまり込んでいた私は、≪郊外住宅のくらし≫復元シーンの登場人物に、この小説にあらわれる「桐原」と「唐沢」という名前を付けた。確か、復元住宅が桐原家で、そこに訪ねてきた老紳士が唐沢だったか。
 この設定上の名前は、古い書類を調べれば、たぶん出てくると思う。しかし当時は誰も、その名が「白夜行」から取られているとは気付いていなかっただろう。
 いま公式にはもちろん、この名前は使われておらず、私の頭のなかだけに残っている。長らく忘れていたが、映画を観て久しぶりに思い出した。

 あれから11年。公開された映画では、舞台は大阪とはわからない形になっていた。刑事の自動車が走る河原の道は、布施あたりとは思えぬ光景だった。容疑者とその娘・雪穂が住むアパートは、映画では貧しい長屋となっているが、そのイメージだけが原作の装丁に現れている木造家屋の写真に重ねられている。




スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

なにわ歴博

Author:なにわ歴博
大阪歴史博物館

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。