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観光と博物館






 昨日(6月29日)帰宅後、たまたまテレビをつけたら、NHKで「シリーズ日本新生 "観光革命"がニッポンを変える」という番組をやっていた。パネリストが多くて少し散漫な印象を受けたが、国内はもちろん、韓国やイタリアなどでの観光客誘致の取り組みを多数紹介していた。後半は、一見「観光資源がない」と思われる地方の地域に、どのように観光客を呼び込むかというテーマだった。日本では、三重県伊賀市の“忍者”を活かした海外ツーリスト対策がリポートされていたし、イタリアでは“死にゆく町”というマイナスイメージを逆手に取った過疎の町・チビタを紹介していた。

 最近では、町並みや食はもちろん、さまざまな特化したジャンルで観光客を呼び寄せることが可能になっている。たとえば、北海道のある地域ではオーストラリアからスキー客が多数訪れているし、東北のある町ではゴルフをするために韓国から大勢の人たちがやってくるという。番組では「ニッチ(隙間)」という言葉も使っていたが、小さくてもよいから他にはない自己の得意分野を活用する戦略である。

 一方で、これは国全体の話になるが、星野リゾートの星野佳路氏が持論である“休日の分散化”について述べておられた。日本では、ゴールデンウィークや盆と正月などに観光客が集中する。反面、ふだんの平日は閑散としている状況がある。
 当館でも、特別展開催中は多数の来館者が訪れるが、その狭間は閑散としている日がないわけではない。昨日、私は<常設展示解説>と<難波宮遺跡探訪>の2つの解説を行ったが、いずれも参加者は1人だった。それでも、常設展示の入館者は500人以上になっており(加えてシンポジウムで多数の参加者があった)、旅館業などの観光産業に比べれば、繁忙期と閑散期の落差は少ないといえる。

 番組中に話題になったことのひとつに、日本の観光ポスターは「これが見られるよ」といった写真(富士山、金閣寺、雷門……)を使うことが多いが、それではダメで、「こういった体験ができるんだ!」というPRが必要だという点だ。
 妙心寺のお坊さんは、海外の方を甲子園球場に連れて行くと、とても感激されると話しておられた。“六甲おろし”の合唱、ジェット風船、思わず吹き出してしまうヤジ……、それらのすべてがグレートな体験というわけである。お坊さんいわく、野球自体では本場アメリカに負けてるかも知れないが、観戦体験としては甲子園の方がすごい、と。
 このような<体験>に軸足を置いた方策は、今後ますます大切になってくる気がしている。
 当館でも、単に展示を見ていただくだけでも楽しめるが、学芸員の解説を聞いていただくと、より一層理解と楽しさが深まることは間違いない。また、体験プログラム「ハンズオン」に参加して、古代の衣裳を着てもらえれば、より豊かなイメージがふくらむ。韓国人の若い女性には「きものを着てみよう」という体験コーナーが大人気だ。

 実は大阪歴史博物館でも、このところずっと海外からの来館者にどのように楽しんでいただくか、どうしたら来館いただけるかを考えている。
 地道な改善に取り組むことが最も近道だと思っているが、この面でも、多くの方々と「連携」して高め合っていく方法が有効と思える。忍者人気を創り出した三重県のホテルの方が“関係者が集まって飲んだのがよかった(笑)”と言っておられたが、違った分野の人たちが知恵を出し合って、結び付いていくことが妙手の発見につながりそうだ。


 
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