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栃のような涙 ~ 文楽初春公演より ~






 国立文楽劇場の「文楽初春公演」に行ってきました(1月23日まで)。
 第2部は、「寿式三番叟」「傾城反魂香」「染模様妹背門松」です。

 あ、この写真は、いまの番付ではなく、戦前(昭和8年)の文楽座時代の番付です。
 1冊15銭というから、いまだと200~300円くらいの感覚でしょうか。
 手もとにあったので、ちょっと撮ってみました。


文楽座番付


 今回の番付は、こちら。
 いつもながら思うのですが、床本(太夫さんが語る詞章が載っている)がついて650円は安い!
 
 
新春公演番付


 最近は、人形をみるというより浄瑠璃を聴きにいく、という感じの私ですが、時折、「えっ、これは?」という言葉が出てくることがあるんです。

 今回は、「栃(とち)のような涙」というもの(「染模様妹背門松」)。

 栃のような? 
 どういう意味か分からず、帰って調べました。

 すると、栃の実くらいの大きさの涙、ということで、「大粒の涙」の意味だそうです(日本国語大辞典による)。

 なるほど。

 いつも聴きながら、文楽の言葉は、さぞかし江戸時代の上方言葉を反映しているんだろうなあ、と思います。
 今回あったのは、「~さかいで」。
 「さかい」という言葉は、いまでもよく使いますね。「明日休みやさかい、文楽みにいくわ」みたいに。
 けれど、今回は「さかい」に「で」がついていた。つまり、「さかいで」。
 この前、別件で調べ物をしたとき、江戸時代は、普通には「何々さかいで」と「で」をつける方が多かったと指摘されていました。まったくその通りのセリフで、新鮮な驚き。

 でも、もっと気になったのは「ぴこぴこ」という擬態語。
 帰って床本を何べんもみたけど出ていなかったので、文脈は不明(覚えてない)。
 しかし、確かに「ぴこぴこ」と言っていたのです。

 ピコピコなんて、現代語みたいだが、江戸時代にあったのか?

 調べてみると、やっぱりあったようで、「さからって、りきむさま」(日本国語大辞典)だそうです。
 
 「腕まくりしてねぢ寄れば、ヤアぴこぴこするない」(「生玉心中」)という用例が載せられています。
 
 うーん、「煙草すぱすぱ」くらいだったら、いまと同じだけど、ピコピコとは…

 奥が深いなぁ~  





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